家は 人生を変えていく03 〜キッチンから見える景色を変える〜2024.08.14

家は 人生を変えていく03 〜キッチンから見える景色を変える〜

自宅のリノベーションを進める際、キッチンのプランも非常に重要なポイントでした。キッチンは、単に料理をする場所であるだけでなく、家族が集まり、コミュニケーションを図る重要なスペースでもあります。そのため、私はキッチンをどのように変えるかについて、以下の3つの視点から検討しました。

まず第一に、「キッチンで料理しながら家族の様子を見たい」という願いがありました。家族がリビングやダイニングで過ごしているとき、料理をしている私もその場に参加できるようなレイアウトを求めました。従来のキッチンは壁に向かって設置されていたため、料理中は家族とのコミュニケーションが取りづらいという課題がありました。そこで新しいプランは、キッチンをオープンにし、家族の動きや会話を楽しみながら料理ができるように、L型キッチンを採用。この配置により、家族とのつながりを感じながら料理ができる空間が実現しました。

次に、「キッチンで料理をしながら外の景色を楽しみたい」という希望がありました。料理は私にとって日常の一部であり、楽しみでもありますが、同時にリラックスできる時間でもあります。自然の風景を眺めながら料理をすることで、日々のストレスから解放され、心地よい時間を過ごせるようにと考えました。そのため、キッチンを90度変更し、外の景色が見えるようにプランニング。特に朝日が差し込む窓からは、季節の移り変わりを感じることができ、料理中も外の自然と一体感を味わうことができます。このような空間づくりは、日常生活に潤いを与え、心を豊かにするものと考えています。

↑ こちらはイメージ写真。InstagramやPinterestで完成イメージを探しました。

そしてもうひとつ、「暮らしの中でキッチンをあまり現実的なものにしたくない」という想いがありました。キッチンは生活感が強く出やすい場所ですが、私はその生活感を極力抑え、キッチンを空間の一つのデザインとして捉えたいと考えました。そこで、バックヤードに専用の部屋を設け、冷蔵庫や電子レンジ、その他の家電製品をそこに隠すことで、LDKにあるキッチンをシンプルで美しい空間にしました。このアプローチにより、キッチンはインテリアの一部としての役割を果たし、生活感を感じさせない洗練されたデザインが実現しました。

 

このように、キッチンのリノベーションは、家族とのつながり、外の景色との調和、そして生活感を抑えた美しいデザインという3つの要素を考慮して進めました。これによって、キッチンは単なる料理の場を超えて、私たち家族の日常に彩りを加える特別な空間となり、今では16歳の娘も楽しみながら料理をし、家族に手料理を振る舞ってくれるようになりました。リノベーションを考えている皆様には、自分自身のライフスタイルや理想の空間を思い描きながら、キッチンをデザインすることの楽しさをぜひ体験していただきたいと思います。