工務　ナカエです。

１１月に入り紅葉前線も里に降りてきました。

先日、弊社の協力会である「茂友会」と社員で神戸方面に研修旅行に出かけました。

神戸と言えば、1995年１月17日に阪神淡路大震災時甚大な被害があり30年の月日が流れました。

目にする物全てと言っていいほどに、震災の爪痕が感じられないくらいに復興を遂げたのには

関心するところです。さすが逆境を跳ねのける日本人と思うくらいです。

いくつかの研修の中で、２日目に神戸ポートミュージアムに行きました。

2021年に大成建設で建てたアクアリュウムを核とした複合施設です。

設計に趣旨は、六甲山の隆起と波や風雨による浸食によって生まれた神戸の地形に倣い、

岩窟のようなアトリウムから屋上テラスに至るまで、大地を登りながら水族や神戸の景色を楽しめる建築としました。

また、六甲山と瀬戸内海の骨材を使ったコンクリート外壁をウォータージェットで洗い出すことで、

その土地固有の色を纏った地層のような外装としています。

屋上の樹々の成長と共に植物に覆われ、少しずつ自然に還っていく「大地の延長」のような建築を目指した。

と書かれています。

 

 

 

全景で、右下あたりです

埋立地であることが分かります。

 

 

 

 

 

正面全景。

多角形のごつごつしたコンクリート打ちっ放し

の外壁がとても印象です。

 

 

 

 

玄関入口

左上の映り込みは

ミステイク。

 

初めて見るコンクリート仕上げなのでどうやって仕上げるのか

ウオータージェットか高圧洗浄で表面を荒らすのかと想像しましたが

どうも細骨材のみが強調しているのが分からない。

調べたら型枠とコンクリートの間に不飽和ポリエステルが均一に塗布されてた特殊フイルムを張り

コンクリートの水和反応を抑制してコンクリートの表面から２〜４ｍｍに未硬化層を形成します。

構造体を確保する為に未硬化層の厚み分はコンクリートの増し打ちが必要となります。

その未硬化層を型枠脱型後に高圧洗浄する事により、洗い出し調の表面仕上げとなります。

だそうです。

 

型枠建込時に特殊フイルムを張り

セパレーターPコンを取付

鉄筋組、型枠返して

コンクリート打設。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

表面はごつごつした荒々しい印象です。

しかし分からないのは、セパレーターのPコン処理がうまくて、気にならない

感じがしたので、さすが大成建設さん上手く処理してあると見てきました。

想像するに、Pコン穴埋めは穴埋め用補修材に実際の細骨材を混ぜて

かつ色合わせしたと考えられます。

特殊フイルムは鉄筋組、コンクリート打設バイブレーター使用時に

裂けたり、傷つけるリスクがあり非常に気をきを使う工法です。

RC構造の多角形及び打ちっ放しは各関係者の英知がうまく整い成功するものです。

日ごろから各関係者と良いコミュニケーションを取りたいものです。

今回の研修旅行はそのいい機会になり、次回に繋げたいものです。